昨日訪れたギャラリー美術館。庭がなかなか素晴らしい。
でもね、いつも考えちゃう。この植物の配置は日本では可能なのか?!
白樺がかなり密に密植された足元にヘーベが植えてあるこの植栽。モダンでかっこいいけど、ぜったい日本だと無理な気がする。
まず木の下になる場所に植えるとしたら木陰が好きな植物。もしここにお日様大好きな植物などを植えたら最後、なんだか元気がなくなってひょろっとした感じになったり虫にやられたり、部分的に枝枯れしてみすぼらしくなったりしそうだ。
この丸いボール状のヘーベは、Hebe Green Globe(ヘーベ グリーングローブ)という品種だと思われるんだけど、自然に丸い形状になる葉のとても小さなヘーベ。夏に白い小花を咲かせる。ヘーベは全般的にお日様大好きな植物だけど、この品種は日向〜半日陰を好むらしい。だとしても、この青々とした灌木の球体がきれいに維持できているって凄くない?木の下なのにって思っちゃう。
ヘーベの祖先って?
ヘーベはこちらでは本当にめちゃポピュラーな灌木。それもそのはず、ニュージーランド原産で130種類ものヘーベがあるらしい!?この灌木は本当に至るところで見かけるし、ガーデンセンターにヘーベを扱っていないところは、多分皆無だと思う。そのくらいメジャー。
白や紫、ピンクの花そして葉色も緑、黄緑、シルバーリーフ、赤紫、チョコレート色、斑入り、葉の形も小さなものから細長く大きなもの、大きさも膝丈くらいのものからゆうに背丈を超えるくらい大きくなるものもあって同じ仲間?って疑ってしまうほど。上の写真の紫色の丸い灌木もヘーベの一種。自然にこんもりと球状になる。
で、さらに驚きなのがヘーベの祖先がとても小さな雑草だって事。クライストチャーチの中心部にハグレーパークがあるんだけど、その庭園内にもヘーベコレクションがたくさんあって色々な違いを見れる。そこで見つけた看板に、ヘーベの祖先はタチイヌノフグリって書いてあった。最初オオイヌノフグリかと思ったけど、ちょっと違った、、、(笑)。でもおおよそ似た感じの植物。葉っぱが細く丸い感じなのがタチイヌノフグリかな。
ちなみにヘーベソサエティーのHPにその歴史が書いてあったよ。
Recent research suggests that the ancestor of the genus Hebe arrived in New Zealand in recent geological time, about 5 million years ago.
(ヘーベ属の祖先は、最近の地質学的な研究によると、約500万年前にニュージーランドに到着したと考えられています。)
なんと!!大陸が分断された時からの進化かしら?それにしても物凄い巨大化したよね。
支柱の違い
ちなみにこちらの支柱、見ての通り木材のクイを打って、そこへ紐かなんかでクルクルっと結ぶ方法が一般的。竹材が簡単に手に入らないし、そもそもお高めだから、日本のような竹の支柱はないし、八掛けはある意味日本独特の方法。ワイヤーとかだったらあるのかな?あまり見た事ないなあ。
風の強い日はあるけれど、日本みたいな台風はないし、これで十分なのかもしれない。でもなんとなく、もし木が倒れても、’No worries!!'とか言って、起こせばいいよっていう精神かもしれないって勝手に思っている。
単純に素敵なお庭を楽しんだらいいんだろうけど、どうしても、色々気になっちゃうんだよねー。いちいち細かい部分が気になって、どうしても日本との違い探しが始まっちゃう。きっと私はそういう性分だし、何より違いを発見するのが楽しくてたまらない、園芸オタクなのかもしれない。