自然豊かな土地に越して来て、嬉しいのはたくさんの鳥たちを見れる事。
いろんな鳥がいるけれど、特にこのウッドピジョンは出会うと嬉しくなる鳥の1つ。
鳩なんだけど、日本の鳩の1.2〜1.5倍くらいの大きさで、近くを飛んでいるとヒュンヒュンと大きな羽音で、すごい存在感がある。
何より白い胸とビロードのような深い緑の羽が本当に美しい。英語でwood pigeon(ウッドピジョン)、ニュージーランドの公用語の1つマオリ語でKereru(ケレル)という名前が付いている。
この絵は、私の大好きなケレル(Kereru)と、また大好きな植物トラクターシートプランツTractor Seat Plantをテーマにかいた作品。
トラクターシートプランツ(Tractor Seat Plant)
トラクターシートプランツってのはcommon name。コモンネームってのは、いわゆる流通名とか英名と言われてて、英語圏で一般的に流通している名前の事。
学名はLigularia reniformis。この植物、私は日本でもおなじみのツワブキの仲間だと思って、ツワブキの学名を調べたら、Farfugium japonicum。あれ?ツワブキにはリグラリアって付いていないんだ。ちなみに、日本でリグラリアと呼んでいたのは、この赤葉のタイプ。ちなみに学名はLigularia dentata'Britt-Marie Crawford'。
リグラリア’ブラッドリーマリー’って呼んでいた。葉の表面が緑で葉裏が赤い’ミッドナイトサン’なんてのもあって、お庭のアクセントとして効果的な植物。
話は少しそれたけど、リグラリアとツワブキはどうやら近縁種という扱いにはなっているみたい。ちなみに、私日本の昔からあるツワブキも大好き!以前屋上庭園で植えた時、通常の土より栄養素の少ない軽量土壌に植えつけたんだけど、一番と言って良い程いい感じに成長していた記憶がある。
さてさて話は戻って、トラクターシートプランツのこの葉の艶感、丸みを帯びた感じ、なんか惹かれるんだなあ。ここクライストチャーチ では結構色々なお庭で見かけるんだけど、日向から半日陰環境まで植栽範囲は広い。花を見ると、ツワブキの仲間って感じなんだけどね。同じキク科にはなっているみたい。
それにしても、この葉っぱの存在感!!全体的にこんもりと茂るからからアジサイ くらいのインパクトがあるって感じ。
こちらでは比較的モダンな住宅の花壇などに植えられていることが多いかな?まだ日本では見かけた事ないなあ。売っていたら絶対人気が出ると思うんだけどな。
ウッドピジョン(Wood pigeon)
この鳩、本当にきれい!でもこの胸元の白が、どうしても白いランニングを着ているように見える(笑)。我が家の巨大なユーカリの木にしょっちゅう遊びに来ている。
この鳥、クライストチャーチ の街中ではなかなか会えない。我が家のような少し田舎に行くとたまに見れることがある鳥。私の携帯写メには限界があって、なかなかいい写真が撮れないので、興味のある人は下記のサイトを見てみてね。
日本の一般的なキジバトが33cmに対して、このウッドピジョンは50cm。大きいはずだわ!!
http://nzbirdsonline.org.nz/species/new-zealand-pigeon
この鳩さんは果実を好んで食べるらしいんだけど、在来植物の繁殖には欠かせない存在みたい。というのも、現在この鳥クラスの大きさの空飛ぶネイティブバードが絶滅してしまっていているため、直径14mmクラスの大きな果実をつける在来植物のミロ、プリリ、タワ、タレイア(どれもあまり私たちには馴染みがないけど)は完全にこのウッドピジョンに生存を依存している状況みたい。
このように生態系の中枢を担う大事な中枢種を、キーストーン種(Keystone specis)というらしいんだけど、このウッドピジョンはまさにそれ。
自然界の生態系はすごく複雑なバランス関係で成り立っているのはみんな周知の通りなんだけど、このキーストーン種は、生態系の維持に特に重要な役割を担う種で、この種がいなくなってしまうとそのバランスが崩れてしまうと言われているとっても重要な種に対して使われるみたい。
ネイティブバードで色々調べていたら、ウッドピジョンをはじめとするこれらのネイティブバードを殺めてしまった場合、最高2年以上の懲役、もしくは最高$100,000-の罰金が課せられるみたい!!日本円にすると1ドル80計算で800万だね。政府がそうやって種を守ろうとルールを作っている事にも関心。
このサイトにも、ケレルはその一例ですって載っている。
https://www.doc.govt.nz/parks-and-recreation/things-to-do/hunting/what-to-hunt/protected-species/
ウッドピジョンはニュージーランドの原生林維持のためにも、とっても需要な存在。
そんな重要な鳥が、我が家の庭にしょっちゅう遊びに来てくれるのはとっても幸せな事。いわば、ニュージランドの原生林の守神だよね。